春日部市宮本町

発見日:2022年10月4日

発見場所:春日部市粕壁付近

たまたま調べものをしていたら、本ブログと同様に埼玉県の旧地名を探している人のブログを見つけた。埼玉県に限らず、東京・千葉など広範囲にわたって探索しており、ホーロー看板や道路元標など旧地名以外のものも扱っている。このブログでは、本ブログで未発見の旧地名が多数紹介されていて驚いた。

特に「谷田村大字大谷口字向原」「新座町大字野火止字志木」「上尾市大字柏座字飛地」の三つはすごくて、もしこれらを私が発見していたら、喜び勇んでブログに記事を書いていたことだろう。そのコレクションの充実ぶりは、感心を通り越して嫉妬すら覚える(あるいは自分のこれまでの調査の杜撰さにあきれる)。しかし、このような狭い分野の趣味で同志がいたことは素直に喜びたい。

記事内ではたびたび弊ブログの名前を挙げていただいており大変光栄なのだが、こちらから連絡を取りたくても方法がわからない。もしこれをご覧になられていたら、ぜひご連絡お待ちしております。

さて、東武野田線八木崎駅周辺から北東にかけて、現在も住居表示未実施の大字区域がある。駅前の一等地に一部だけ大字区域が残っているのは、区画整理が何らかの理由で進んでいないことによるもので、与野駅や鶴瀬駅などにも例が見られる。現在の地名は大字粕壁字八木崎と大字粕壁字浜川戸であるが、このあたりでかつて宮本町という通称町名が使われていたようだ。宮本町という名前は、春日部八幡神社に由来するものと思われる。粕壁宿の郊外に位置するため、昔からの町名ではなく戦後に作られた町名のようだ。

これまで春日部市の通称町名を多数紹介してきたが、宮本町は未発見だった。大字区域だったため、あまり真剣に探さなかったというと言い訳になるのだが、上記ブログではなんと宮本町の表札を四か所で見つけている。ここでもまた、自分の調査の杜撰さが知れるというものである。

かつて、大字区域で発見した通称町名は現行でも使われてるかもしれないという理由で、独立した記事としては紹介してこなかった。しかし、ここ最近は埼玉県内でかつて使われていた通称町名をいくつも発見しており、通称町名に対する関心が高まってきた。そういうわけで、今回の通称町名も大字区域で発見したものであるが、本ブログで取り上げることにした次第である。