川口市大字安行領家字出羽

発見日:2020年6月14日
発見場所:川口市安行出羽四丁目付近

大字安行領家は江戸時代は領家村だった。明治に入り、同郡内に領家村が六つあったため、混同を避けるために赤山領領家村に改称された。その後、安行村の大字赤山領領家となり、川口市編入される際に大字安行領家となった。

安行村にあった他の大字も川口市編入された際に頭に「安行」が付けられた(安行慈林、安行原、安行北谷、安行小山、安行苗塚、安行花栗、安行藤八、安行吉蔵)。大字安行はそのまま名前が受け継がれたが、飛び地だった区域が安行吉岡となった。安行苗塚と安行花栗はのちに全域が草加市編入して消滅した。また美園村大字西立野の一部が川口市編入され安行西立野となった。

安行地区のほとんどの区域は大字のままなのだが、今回の旧地名を発見した安行出羽だけは後から作られた町名である。安行領家の北側が区画整理に伴って安行出羽となった。当初は町名地番変更で安行出羽一~三丁目が成立したが、のちに住居表示実施により安行出羽一~五丁目となった。

昔からの古い町に比べ、区画整理に伴ってできた新興住宅地では、古い地名が全然見つからないことが多い。安行出羽も以前訪れたときはまったく見つけられる感じがしなかったのだが、今回偶然見つけてしまい、意外すぎて自分でも驚いている。

出羽の名前の由来だが、地形(出っ張り)によるとするものや、越谷にある出羽堀にちなむとするものがある。