浦和市大字西堀字上ノ宮

 

 

発見日:2019年11月30日
発見場所:さいたま市桜区西堀二丁目付近

上ノ宮は大字西堀の南東部にあった小字である。西堀氷川神社に由来しており、 かつては西堀氷川神社が上の宮、田島氷川神社が下の宮と呼ばれていた。上ノ宮の名前は上ノ宮薬師堂、西堀北上の宮自治会、西堀南上之宮自治会、上の宮橋、新上の宮橋などに残されている。

以前の記事で、現在の西堀一〜十丁目には旧字名が付いた自治会が多く存在すると書いた。しかし小字だったのは高沼、日向、上の宮、里のみで、仲、門前、十丁目は小字ではなかったようだ。江戸時代後期に編纂された新編武蔵風土記稿の西堀村の項には、日向、門前、寺前耕地、上ノ宮、早道場、中組が小名として紹介されている。明治期から戦前くらいまでの国土地理院地形図には日向、上ノ宮、中組、里(里組)、門前、十丁目の地名が記載されており、これらは集落名として使われてきたものと思われる。古い地名=小字という訳では必ずしもないようだ。