岩槻市大字岩槻字西原
発見日:2018年5月19日
発見場所:さいたま市岩槻区西原付近
角川日本地名大辞典の小字一覧には、岩槻町の小字として「東原地、府内、西原地」が挙げられている。府内は大構の内側のエリアを指すが、東原地と西原地は大構の外側に位置していた。これらは岩槻城に付属する耕地であったが、廃城後は岩槻町の一部となり、町村制施行後は大字岩槻の字東原、西原となった。
字西原があった区域は正確にはわからないが、現在の西町、西原、西原台のあたりが該当すると思われる。このうち西町は1965年(昭和40年)・1966年(昭和41年)に、西原と西原台は2000年(平成12年)に住居表示実施により成立している。
また、大字岩槻の現存区域にも字西原だった区域がある。しかし、その区域は現在は字西原一・西原二・西原三と西原の後に番号が付けられている。いつから番号が付いたのかわからないが、これらの番号付きの小字が旧地名としては見つかってないことや、「字西原」表記の住所もネット上で散見されることから、比較的新しく変更されたのではないかと思われる。西原、西原台の成立に伴って分断された字西原を一〜三に分けたのだろうか。
ちなみに大字岩槻の現存区域には、字西原一〜三だけでなく、字江川、西、新正寺飛地、箕輪下といった小字がある。大構の外側がすべて東原地・西原地だったわけではないようだ。
(2020/06/28 追記)地租改正のときから字西原一〜三に分かれていたようだ。