川口市前川町一丁目


発見日:‎2017年3月3日
発見場所:川口市南前川一丁目付近

前川町一〜四丁目はJR京浜東北線蕨駅の東方から北東にかけて位置していた町である。1936年(昭和11年)に大字前川から成立した。1976年(昭和51年)に住居表示実施により、前川町一丁目の一部から南前川一丁目〜二丁目が成立、1977年(昭和52年)に前川町一〜四丁目の一部などから前川一丁目〜四丁目、前上町が成立した。

しかし実はつい最近まで結構広い区域が前川町として残っていた。2016年(平成28年)に前川町二〜四丁目の残りが前川二・三丁目に編入されるとともに、他地域の一部と合わせて本前川一〜三丁目が成立した。

この区域に行くと、電柱に付けられている町名案内が上から貼り直されているのがうっすらと見える。つい最近まで前川町が現役だったことをうかがわせる。

さて、これで前川町は完全消滅したかというと、川口市のホームページに気になる記述がある。第23次住居表示整備事業というページには、「◎実施地域◎ 前川町2丁目、前川町3丁目、前川町4丁目の大部分、大字安行領根岸の一部、大字伊刈の一部」とある。・・・大部分?

気になって調べてみると、Googleマップに前川町の現存地域を発見した。残っているのは二か所である。一か所目は上青木町と同じく芝川の河川敷で、おそらく人は住んでいない。もう一か所は本前川三丁目、大字安行領根岸、大字伊刈で囲まれたごく狭い区域である。大字安行領根岸の区域に前川町が突き出た形となっており、そのために住居表示が実施されなかったのだろう。

そういうわけで、またしても完全には消滅していなかったが、本企画を成立させるためにも、ほぼ消滅ということにさせていただきたい。