岩槻市大字南平野字深町


発見日:‎2018年5月13日
発見場所:さいたま市岩槻区東岩槻三丁目付近

南平野は東武野田線東岩槻駅の西方および南方に位置していた大字である。現在は東岩槻、上里、南平野(一〜五丁目)などとなっているが、大字区域も元荒川の対岸にわずかに残っている。大字南平野はかつて川通村に属していた。

大字南平野の前身である南平野村は元は平野村だったが、1879年(明治12年)に南埼玉郡に所属した際に北埼玉郡に同名の村があったため、南平野村となった。もう一方の平野村は北平野村となり、現在は加須市大字北平野となっている。また、現在蓮田市にある大字上平野も元は平野村だったが、江戸時代に同名回避のために上平野村と改称された。

東岩槻駅周辺の住居表示実施は1971年(昭和46年)と比較的遅いが、1969年(昭和44年)に東岩槻駅ができるまでは水田が広がる稲作地帯だったので、新しい住宅が多く旧地名が全然見つからない。そんな中でかろうじて見つかったのが今回の旧地名である。

小字名の深町であるが、発見場所から線路の反対側にある南平野一丁目に深町公園がある。発見場所と深町公園は結構離れているが、どちらも川沿いにある。川に沿って細長く字深町が位置していたのだろうか。