上尾市大字中分字芝


発見日:‎2018年2月4日
発見場所:上尾市中分二丁目付近

中分(なかぶん)は大字小泉の西から北西にかけて位置していた大字である。現在は町名地番変更により中分(一〜六丁目)、泉台などとなり、大字区域は消滅している。

現在の中分は一丁目は住宅地として整備されているが、それ以外はほぼ農村である。そのような場所がなぜ町名地番変更されているかというと、この地域に土地改良事業が行われたためである。土地改良事業とは農業生産基盤の整備及び農村の保全と管理を行う事業のことで、道路や水路のつけかえ等によって、町界や地番の変更を伴うことが多い。中分は北に隣接する藤波と合わせて大石土地改良区として1989年(平成元年)に施工が行われたようである。

大字中分の前身である中分村は元々藤波村の一部であったが、江戸時代初期に分かれたらしい。明治の合併で大石村の大字中分となった後に、現在中分一・二丁目となっているあたりの区域が独立し、下芝と呼ばれるようになったそうだ。この下芝は字下と字芝の合成地名である。現在もその区域は中分とは自治会が別になっており、下芝区と呼ばれている。今回発見した旧地名もその区域で見つけたものである。