所沢市大字北野字北向


発見日:‎2017年8月24日
発見場所:所沢市小手指元町二丁目付近

小手指駅の周辺から西方にかけての台地はかつて小手指ヶ原と呼ばれていた。小手指ヶ原はその昔たびたび戦場となっており、中でも新田義貞による鎌倉攻めの戦いは有名である。その古戦場跡は現在の北野二丁目にある。

小手指ヶ原は1960年代頃までは何もない原野だったが、西武池袋線小手指駅ができてからは駅に近い区域が住宅地として発展した。したがって、元々小手指ヶ原と呼ばれていた辺りには古い住宅はほとんどなく、旧地名も発見できていないが、その南方のかつての北野村の中心に近い辺りには古い住宅が多数存在する。そのような場所で今回の旧地名を発見した。

小字名の北向であるが、北野村には古くから向という小字があった。向の北にあるから北向と名付けられたのだろうが、字向と字北向は区域が接してはいない。また字北向とは別に字上北向、字中北向がある。これらもお互いに区域が接していない。

古くは小手指原という小字もあったようなのだが、後に分割されたようで、たとえば古戦場跡付近の小字名は冨士塚、上中原、北中原、清橋などとなっている(現在は町名地番変更されて消滅している)。