浦和市大字西堀字里


発見日:‎2016年12月1日
発見場所:さいたま市桜区西堀三丁目付近

桜区西堀は一丁目から十丁目まであり、JR埼京線中浦和駅の西方および北方の広い範囲を占めている。その中でも南端で南区と接している西堀三丁目で今回の地名を発見した。

小字名の里は自治会名にもなっている。また、この辺りにはかつて土合村の道路元標があった。

ところで西堀は一〜十丁目のほかに荒川の河川敷に大字区域が存在する。地図を見ると、周りには大字西堀のほかに、山久保、中島、栄和、南元宿、関、町谷、新開、道場と旧土合村の大字がひしめいている。これらは元々の各大字の旧区域とは離れており、飛び地として存在していたことになる。

川沿いの地域にはこのような飛び地がよく見られるが、なぜだろうか。川の近くは流路変更に伴う新田開発が行われることが多く、付近の村々がこぞって開発を行ったというのが理由であろう。その後、この地域が堤外地となって人が住まなくなり、飛び地の整理も行われずに現在に至ったと考えられる。

こういう飛び地の区域は意図的に残してあるというより放置されているだけだと思うが、さいたま市はご丁寧に「ここは桜区西堀」の住所案内を電柱に取り付けている。

この大字西堀の区域の近くにクリーンセンター西堀という施設がある。ここは元は西堀清肥場として1959年(昭和34年)に稼働開始した。おそらく元々は大字西堀の飛び地内にあったものと思われるが、住居表示施行により現住所は新開四丁目となっている。いろんな意味で紛らわしい名前の施設である。