所沢市大字中新井字浅海原


発見日:‎2016年12月24日
発見場所:所沢市中新井四丁目付近

これまで紹介した大字下新井、大字上新井はともに、下新井村、上新井村を由来とする大字である。一方、大字中新井は1952年(昭和27年)に大字上新井、大字中富、大字神米金の各一部から成立した新しい大字である。

大字中新井の旧区域の大部分は、戦時中は所沢飛行場の拡張敷地内にあったが、戦後は米軍基地とはならず、開拓によって住宅地が形成された。そこに作られた団地が所沢ニュータウンである。

この地域に行ってみると、「所沢ニュータウン〇−△」と書かれた表札をいくつも目にする。旧住所の後に書かれている場合もあれば、ニュータウンの表記のみの場合もある。変わったものでは「街区番号〇−△」とだけ書かれた表札もあった。これらはニュータウン開発時に振られた番号だと思われるが、現住所の番号とは異なっている。当初は大宮市プラザのように、ニュータウン全体が一つの町になる構想だったのかもしれないが、結果的にニュータウンの区域は中新井三〜五丁目に分割された。一つの町にするには広すぎたのだろう。

小字名の浅海原(あさみはら)は、大字中新井が成立する前からあったのだろうか?海なし県の埼玉には意外な地名である。中新井より少し北にある下富には月見原や雪見原といった地名があるが、それと関係あるのだろうか。